定期接種—-ポリオ予防接種ナビ > ポリオ

ポリオ

ポリオとはポリオウイルスにより中枢神経細胞が破壊され、主に四肢に非対称性の弛緩性麻痺を起こす感染症です。
わが国の医学用語としては、「急性灰白髄炎」が当てられています。また、別名「小児まひ」とも呼ばれています。
わが国では50年前までは流行を繰り返していましたが、予防接種の効果で流行は急速に鎮静化されました。
わが国では1980年を最後に野生株ポリオウイルスによる麻痺患者の発生はなくなり、
2000年には世界保健機関(WHO)は日本を含む西太平洋地域のポリオ根絶を宣言しました。

しかし、現在でもナイジェリア、インド、パキスタン、アフガニスタンはポリオ常在国であり、
これらの周辺国にもポリオ患者は見られます。これらの地域で日本人が感染したり、
日本に野生株ポリオウイルスが入ってくる可能性も否定できません。予防のために、
ぜひポリオワクチンの接種を受けておく必要があります。

 ポリオウイルスは主に腸管で増殖し、便中に排泄されたウイルスが別のヒトの口に入ることによって感染を広げます。
感染したヒトのほとんどはポリオ様症状が現れず、終生免疫を獲得します。
ポリオウイルスに感染すると100人中5〜10人は、上気道炎または胃腸炎症状といった軽度の風邪症状を呈します。
ウイルスが血液を介して脊髄にまで感染すると、足または手の左右非対称の弛緩性麻痺を起こすことがあります。
一部のヒトは永久に麻痺が残り、呼吸困難により死亡することもあります。
麻痺の発生比率は感染者の0.1〜2%といわれています。

▲ページTOPへ