
麻疹ウイルスの空気感染によって起こる病気です。
感染力が強く、予防接種を受けないと一生のうちに一度は必ずかかる重い病気です。
発熱、せき、鼻汁、めやに、発疹を主症状とします。最初3〜4日間は38℃前後の熱で、
一時おさまりかけたかと思うとまた39〜40℃の高熱と発疹が出てきます。
高熱は3〜4日で解熱し、次第に発疹も消失します。しばらく色素沈着が残ります。
麻しん(はしか)にかかると、気管支炎、肺炎、中耳炎、脳炎なども一緒にかかることがあります。
また、回復後も変異した麻疹ウイルスが脳内に潜伏し、数年あるいは10年以上経過後に発症する
亜急性硬化性全脳炎(SSPE)という慢性に経過する脳炎が発生することがあります。
予防接種を受けずに麻疹にかかった人は、数千人に1人の割合で死亡しています。
日本は2012年までに国内からの麻しん(はしか)排除を目指しています。

風しんウイルスの飛沫感染によっておこる病気です。潜伏期間は2〜3週間です。
軽いかぜ様症状ではじまり、発疹、発熱、後頸部リンパ節腫脹などが主症状です。
そのほか眼球結膜の充血もみられます。
発疹や発熱は約3日間でなおることが多いため「三日ばしか」とも呼ばれることがあります。
風しんにかかると関節痛、血小板減少性紫斑病、脳炎なども一緒にかかることがあります。
年長児や大人になってからかかる方が一般的に重症になると言われています。
妊婦が妊娠早期にかかりますと、先天性風しん症候群と呼ばれる心臓の奇形、
白内障、聴力障害などを持った児が生まれる可能性が高くなりますから、
妊娠可能年齢の女性をはじめその周りにいる家族にも接種が勧められています。
また妊娠している方へはワクチンが接種できませんので、
免疫のない女性へは妊娠前の接種および赤ちゃんを産まれた直後の接種も勧められています。
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